~「信頼保護の原則」が問われた3つのリアルな裁判事例~
こんにちは。
社会保険労務士事務所いろはです。
今回は、行政から出された「許可」や「補助金の決定」など、許可されて「ホッ」としたのも束の間…後から取り消しの通知が届いてしまった事例を取り上げます。
「えっ、そんなこと実際にあるの!?」と思ってしまいますが、行政庁の判断も人間がしていますので間違いやミスはあります。実際に裁判になった3つの事例を紹介します。
🏠【事例①】建築許可が取り消されそうに…!
Aさんは、行政から建築許可をもらい、自宅を建てはじめました。
ところが途中で役所から「許可にミスがあったので取り消します」と言われて大混乱!
しかし裁判所はこう判断しました:
「相手がそれを信じて行動している以上、いまさら取消すのはダメ!」
✅ このケースでは行政庁からの取り消しは認められませんでした。
🀄【事例②】麻雀店の営業許可が取り消しに…
Bさんは、風俗営業の許可をもらい、麻雀店の開業準備を進めていました。
ところが後に、そもそも営業が認められない区域だったとわかり、役所が許可を取り消しました。
本人は「許可を信じていたのに!」と主張しましたが…
裁判所は、
「この区域では営業できないのは明らかだった。信頼は守られない」
✅ このケースでは行政庁からの取り消しが有効とされました。
🧸【事例③】保育所運営と補助金返還問題
団体Cが保育所の運営のために補助金を受けていましたが、申請に一部不備があったとして、指定取消し&補助金返還が求められました。
裁判所は、
「不備はあるが、悪意はなく、信頼して行動していた。返還義務はあるが、いきなり全額一括返還ではなく配慮が必要」
✅ このケースでは【事例①】と【事例②】の間を採った救済的な配慮がされました。
「社会労務士事務所いろは」がお伝えたいことは・・・
皆さまにお伝えしたいのは、
「行政の“許可があるから大丈夫”と信じて動くことには、常にリスクがある」ということ。
行政の判断ですら人が行うものには100%間違いがないとは言い切れません。
だからこそのリスク対策(契約書・相談記録などの残し方)が非常に大切です。
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